2011.02.28 (Mon)  tweets: Feb, 2011

2月28日
横浜→渋谷→鎌倉→赤坂と狭い範囲で慌ただしく移動。電車の中で一本映画を観てしまいました。『キャラバン』。監督のエリック・ヴァリは、ドルパ村に3年滞在して言葉を習う事からはじめ、10年以上をかけて映像にした。素晴らしい仕事。これはDVDでも欲しいです。

2月27日
草刈民代さんはバレエに専念する覚悟で高校を1ヶ月で退学する。そして30年掛かって「自分の言葉」を獲得した。海外のバレエ団に行くという定石を採らず、日本に居ながらにしてR・プティとの関係を築けたのは、彼女が獲得した言葉が本当の「世界語」だったから。素晴らしいと思った。

2月26日
バレリーナの草刈民代さんにお会いする。表現者としての覚悟と自負。「身体表現だけど、伝えるべきことは言葉にして語りつくすべき。それはその世界を見た人間の責務」。

2月24日
爆音映画祭を主催されている樋口泰人さんにお会いした。ロードショー公開される映画の多様性が減っている中で、この映画祭の持つ意味って本当に大きいと思う。映画の価値を再発見する試み。AKAAKAスライドショーツアーと志は同じ。 http://www.bakuon-bb.net/
去年の爆音映画祭ではアントン・コービン監督の『コントロール』も上映されていた。観たかった。この映画、当時の僕を救ってくれた1本。

2月24日
昨夜やっと観たスパイク・リー監督作品『セントアンナの奇跡』。いつも移動ばかりなので実は電車の中でDVDで観たのだけど目頭が熱くなって困った。そしてこれは今もどこかで起きていること。マイノリティからの視点は決して失ってはいけない。

2月23日
ご相談があるとお呼びを頂きDictionary(クラブキング)へ。ご担当者から「うちでもこういう企画やりたいんですよね」と言われたところ「実はそれ僕が企画しているものなんですけど」ということになってお互い驚いた。http://keepwalking.jp

2月22日
英国の美大生でも今はデジタルを通過して、手仕事の魅力にはまっている学生達が大きな潮流になっているらしい。懐古主義ではなく、積極的な未来を、人の手と「感覚」に感じ取るということ。視線を真直ぐ遠くに見据えていくことだとも言える。なんだか嬉しくなった話。

2月22日
「ファストファッションな時代だけど、ちゃんと手仕事の価値を社会が再認識する(Re-value)ように、政府や企業にも、様々なところでノイズを起こそうと頑張ってるんだ」そう静かに話す彼の言葉が印象的だった。隣の芝生は青く見えるもの。でも今は世界中の皆が同じ課題を共有している時代。

2月22日
ユトレヒトでのイベント、無事終了。2日間ロンドン芸大の教授達と一緒だったけど本当に刺激的だった。College Of Fashionの先生はかなり写真集を気に入ってくれて今度はロンドンで会おうという話になった。しかし最大の問題はスタッフィング。自分の関心領域(や手柄とか)に熱中する人間は多いが、他者の能力を引き出すことや他者と協働することに可能性を感じて動ける人材が少ないこと。そういうのこそがこれからの「デザイン」だと思うのだけど。ひとりの人間ができることなんてたかが知れてるのになあ。

2月21日
「EDEN」プロジェクト、ミーティング初日無事終了。クリエイティブの捉え方とその懐が広いことを実感。「異なる文化との協働」「壁を越えて新しいことに挑む」ことなど当然の振る舞いという姿勢に強く共感しました。

2月20日
ユトレヒトに作品無事搬入。1日限りなのがとても残念。今回参加アーティストであり運営を手伝ってくれてDanは、実は「極東ホテル」で偶然知り合った当時セントマーチンの美大生。写真集にも彼のポートレートは入っている。それが今では日英を繋ぐプロジェクトを一緒にやることになるとは!

2月18日
今年夏に行われる赤々舎の東北スライドショーツアー。ぜひ参加したいとおもっています。本当は全行程行きたい! だって2年前の北海道ツアーは最高だったから! 

2月17日
ジャックジョンソンが主催するKokua Festival。今年は少しお休みになるとのメールをもらう。音楽やってたから海外のライブやフェスに行くことがずっと旅の目的だったけど、Kokua Festivalは中でも最高の体験だった。再開に期待! http://www.washiokazuhiko.jp/archives/dialogues/000722.php

2月16日
佐野元春さんのインタビュー原稿がようやく完成。流れとか文字数があるからどうしてもカットしてしまったところがあって、でもやっぱりそこがぐっと来る話だったりする。きっとなにごともそういうことかも。

2月16日
「わかりやすさ」は確かに大切だけど、少し呑み込むのに時間がかかる話を「難しい」という一言で切り捨てる人は以外と多い。結局それは受け手のリテラシーをどの程度に設定するかという話。「わかりやすけりゃいい」人は、受け手のリテラシーを低く設定している。つまりあまり信頼してないということ。

2月16日
童話や神話、子供向けの絵本も、決して分かりやすいとはいえないものが多い。わかろうとすれば最後までわからないものがむしろ多い。でも、子どもはそれを面白がり、大人はその話を継承していこうとする。 伝え手と受け手とが格闘するくらいのものの方がやっぱり面白い。

2月15日
異なる存在を積極的に受け入れる時に、はじめて自分の可能性が広がる。「僕は、僕は」と言っていたり、あるいは動き出す前に想像できたり、計算がたつようなことをしても、何も可能性は広がらない。容易なアウトプットは容易に価値が下がる。

2月14日
優れたドキュメント写真の仕事の後に、その対極のような超「個人」の世界観で文字通り塗り潰された「世界」を見たが、この振幅というのが身体に来た。併設されたビュフェこども美術館というのも力が入っているんだけど、これは相当贅沢な空間だなあと思った。
IZU PHOTO MUSEUMの後、敷地内にある「ベルナール・ビュフェ美術館」にも行ったけど、こっちも凄かった。モノトーンの自画像やアナベル婦人を描いた作品、「ピエロ」や「死」のシリーズしか知らなかったが、風景、動物、カラーが凄かった。びっくりして携帯電話落として失くした。

2月13日
比嘉康雄写真展『母たちの神』@IZU PHOTO MUSEUM。こういう凄い仕事の前では個人の小さな『感性』など吹き飛ばされてしまう。来て良かった。

2月11日
11ヶ月をちょっと過ぎたばかりの娘にとっての初雪。カーテンを開けて雪が舞い降りてくるのを指さして「ユキ、フッタ」だって。「なんで知っているの?」って尋ねると、じっとこっちをみて泣きそうな顔になった。

2月10日
先日お会いした佐野元春さんのインタビュー原稿をまとめています。文字数4000字にまとめまければならないのが勿体ないです。いつもそうだけど、まるでラマ僧の教えを学ぶ少年キムのような気持ちになります。噛みしめてます。

2月9日
ロベール・クートラス作品集『僕の夜』の中で、クートラスの友人の画家ヤンケルの言葉が記されていた。「彼は12世紀に生きればよかった。今の時代はこうした孤独な夢想者、天才的な職人そして心底からの詩人なんか見向きもしない。われわれの時代は、詩人たちを必要としていない。」

2月8日
佐野元春さんの新しいアルバム『月と専制君主』をずっと聞いているのだけど物凄くいい。ここまで切実に「今」のために奏でられている音、言葉はないんじゃないかなと思う。若い人が若い音を奏でるのは当たり前。成長した大人が目新しさに惑わされず、時代のための音を創りだせるというのは凄い。

2月8日
コミュニケーションには2つある。「僕がここにいる」と「あなたがここにいない」。前者は強く早い。後者は弱く遅い。前者はメディアのネタにもなりやすい。後者には受け取る側にリテラシーと想像力が求められる。どちらがいいというわけではないが、個人的には後者側にいつも立っていたいと思う。

2月7日
河口慧海の『チベット旅行記』を読み始めたのだけど抜群に面白い。旅行記(冒険談)としてだけでなく、未知の土地や人々との出会い方、受け留め方、かかわり方、その振る舞いに強く心が反応する。憧れでも自己探求でもない、「旅」の原型がある気がした。

2月6日
Paul Fuscoの『RFK Funeral Train』を観ると写真てやっぱり面白いと思ってしまう。幸運も、幸運を呼び込む力も。確か恵比寿の東京都写真美術館では今日まで。「Funeral Train」の写真には、写真ならではの艶があった。

2月3日
佐野元春さんにインタビュー。インタビューしながら、その表現者としての覚悟と愛情に感極まって涙がでそうになった。本当にいつも沢山のことを学ばせて頂いている。ありがとうございます。

2月2日
シェルフでRaymond Depardonの写真集を購入。「ヨーロッパでの評価に対して日本では売れない」らしい。僕は素晴らしい写真に出逢えて最高に幸運だと思った。

2月1日
ジョナサン・トーゴヴニク写真展『ルワンダ 〜ジェノサイドから生まれて』をみて、昨夜読んでいたクレジオの言葉を思い出す。「捜し求めているのは、そのまなざしでぼくが何者なのかを啓示してくれる人々だ。」



2011.02.18 (Fri)  "EDEN"

New project "EDEN" will launch soon.
Please visit opening event at UTRECHT/ NOW IDeA, 22nd Feb, 2011.



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