2007.05.21 (Mon)  Subway


(San Francisco, 2007.04.)



2007.05.17 (Thu)  “MALANOCHE (最悪の夜)”

週末撮影した友人で音楽家のH君から、映画のインヴィテーションを貰った。
『MALANOCHE (最悪の夜)』。なんと、Gus Van Sant監督の長編1作目。
1985年に制作・発表されたものの、いわば「幻の作品」として眠っていた作品だそうだ。
H君はこの映画のイメージサウンドトラックなるアルバムを手掛けることになっている。
「Gus Van Santって聞いて、鷲尾君きっと好きなんじゃないかなと思って」といって、試写会のインヴィテーションをプレゼントしてくれた。

はい、その通り。確かに大好きな映画監督です。さすがH君、というか僕が分かりやすいんだろうね、きっと。
『Drugstore Cowboy』、『Even Cowgirls Get the Blues 』、『Goodwill Hunting』(そういえば、最近Elliott Smithの未発表曲を集めたアルバム『New Moon』が発売された)。
でも一番好きなのは、やっぱり『My Own Private Idaho』
River Phoenixの神話もあの作品があったからだと思う。
少年2人、バイク、日常と旅。蒼い空。スチルとムービング・ピクチャー。あの映画のイメージは強く僕の中に刷り込まれている気がする。
以前、Vincent Galloと短編映画を作った時に、Vincentが連れてきたエディターがCurtiss Claytonで、彼が『My Own Private Idaho』でもエディターを務めていたことを知っていた僕は編集作業の合間にちょっと緊張してあの映画制作の時の話を彼に尋ねた。そして、その後、編集室で僕とVincentで二人して如何にCurtiss が天才なのかということを本人を前にして熱っぽく語ったことを覚えている。(ちなみにVincentの『Baffalo '66』のエディターもCurtissが務めている。) 『My Own Private Idaho』もCurtissの存在が非常に大きいと思う。まじかで実際に協働作業をすることで僕はそのことを確信したのだった。
実際、Curtissは凄く優しい人で、その後訪れたNYCで、Lisa Kruegerの仕事の合間を抜け出して食事に連れて行ってくれたり、Lisa本人を紹介してくれたりした。あの人柄を観てハリウッドってところも悪い奴だけじゃないんだな、って思った。(でも彼はいわゆるハリウッドの住人じゃないのだろうけど。) 今では年に一度だけメールを交わすという感じなのだけど、いつも会いたいと思っている人だ。

Gus Van Sant監督の話に戻そう。
実は、Gus Van Santは一冊だけ写真集も出版している。『108 Portraits』というこの写真集はモノクロームのポラロイドカメラで映画のオーディションに訪れた俳優達のポートレートを撮影したものだ。素晴らしいポートレート集。以前、僕は何度も繰り返しこの写真集を見て、彼が対象の何を掴もうとしたのかを学ぼうとした。その写真は勿論スチルだけど、やっぱり動いていた。
そういえば『Elephant』は、William Egglestonを感じた。(あるいは実際かなり意識して作っているような気がする。これも本人に尋ねたことがないのでわからないけれど。)

映画監督で写真も撮るという人は結構多いと思うけれど、そこには2つのタイプがあって、写真が動きだして映画になる場合と、映画が止まって写真になる人がいる。
彼は後者だろうか。写真を撮る時にも(あるいは撮った写真そのもの)が、やっぱり動いている気がするから。あるいはそれは映画→写真ではなくて、その前に、音楽が鳴り続けているということなのかもしれない。
インタヴューしたことがないのでわからないけれど、音楽と写真、そして映画の関係って面白いなと、いつも彼の作品を見ると感じる。
そして、多分そんなところが僕が好きな理由で、僕が好きそうだと察しがついてしまう理由なんじゃないだろうか。そんな気がする。

さて。
肝心の『MALANOCHE (最悪の夜)』という作品。
今年の夏に渋谷のシネマライズでロードショー公開するそうだ。
H君、どんな音楽を創るんだろう。そっちも相当楽しみです。



2007.05.13 (Sun)  東京

ミュージシャンのH君のポートレートを東松原で撮影。H君と僕とは長年の友人、しかし写真撮影は初めてで、なんだか不思議な高揚感。「あそこはどうかな」と近隣を散策しながら撮影するうちに気付いたら、東松原~梅が丘~甲州街道越えて永福町~明大前と延々と歩き続ける。今は田舎に暮らす身なので、井の頭線も懐かしかったけど、下北沢近辺、明大前あたりに来ると、「東京に来たなあ」という懐かしい感じがすごくする。きっと西荻に10年住んでいたので、この近辺が僕にとっての東京という町の刷り込みだったわけだ。それにしても西日が似合う町だなあ。なんとも言えないまったりとした空気。春の霞で富士山は見れず。でも、なんだかこのままどんどん何処までも歩けそうな気がするのは、やっぱりここが東京だからなんだろう。H君の撮影の合間、通りかかった区立中学校の前で、一人の女の子を見初めて彼女の写真も撮らせてもらう。風になびいた彼女の栗色の髪がとても綺麗だった。



2007.05.11 (Fri)  情報

アーティストの椿昇さんに久しぶりにお会いした。京都造形芸術大学のサテライトキャンパスでのレクチャー。その後、朝3時までご一緒する。
椿さんの話はいつもとても明快かつ刺激的なのだけど、「俺は亡命先は10カ国くらいある。」って彼の言葉が昨日お伺いした中でも一番明快かつ印象的だった。何が分かりやすいって、別にアーティストであるかどうかに関わらず、例えビジネスマンであっても、学生であっても、オタクであっても、一人の個人として、そこには今僕らが直面している現実を乗り越えるための基本的な指針がとても明快に凝縮されていると感じたからだ。
もやもやと頭の中で散乱していたパズルがカチカチっと組み合わさっていく感覚。謎をとく鍵。次の一手を動かすためのガソリン。
謎解きしないままっていうのもなんだけど、その場に居合わせないと、その人から受けとらないと意味がないのが「情報」。なので説明はなし、あしからず。



2007.05.06 (Sun)  四手漁

茨城・北浦。四手でタナゴ漁。




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