目黒OFFICEから写真を撤収。
これで今回の「ACROSS」の展示は終わった。
見に来ていただいた皆さんに心から感謝します。どうもありがとう。
明日から、ロンドンに仕事で出掛けます。 そして、 帰ってきたら再び沖縄。
沖縄はもう海びらきだとか。素潜りするのが何より楽しみです。
2004.03.10 (Wed)
週末に外苑前から目黒へ作品を移した。目黒は外苑前よりも規模が小さいため、大判プリントの代わりに、小さ目のプリントを丁寧に額に入れ展示することにした。ゆっくりとした時間の中で作品に接していただければと思う。 外苑前も目黒も、今回は写真展示を専門とするギャラリーでの展示ではない。 そのため写真そのものを見たいという人にはある種のフラストレーションを与えてしまうこともあったかと思う。勿論、そのことは僕も当初から考えていたことだった。
しかし今回はその分、いわゆる写真ギャラリーでは出来ない時間を持つことが出来た、とも思う。写真を見るだけの場所でなく、写真を目の前にして僕は今回沢山の人たちと色んなことを話をした。とりとめもない話も、ちょっと真面目なことも、そして写真の話も。そんな空間を提供できたのは、この場所で実施したからだと思う。 以前から存じ上げていたあるギャラリーオーナーにご案内を出したところ、最初彼は「ぜひ見に行きます」と言ったものの、場所がいわゆる純粋なギャラリーではないと知ると「じゃあ見に行かないね」。はっきりいってそういう人達が写真やアートの世界の背後にいるかと思うと、ぞっとした。 少なくても名前ばかりのそんなギャラリーでは僕は絶対に自分の写真を展示することはしないだろう。
僕がまだ大学生の頃、荒木さんが大学の学食の横に自分で机を持ち出してきて、写真集の叩き売りを一人でやっている姿を見たことがある。当時既に50代の彼が大きな声で威勢良く通り過ぎる若造達に声をかけていた。 その頃僕はまだ全く写真に興味などなかった時で、「どこかで見かけたことのある人だな。可笑しなことしてるな。」としか思わなかったのだけど、今あの姿を見ていたという幸運を本当に有難く思っている。 自分の写真を作品だと思って始めたり、写真ギャラリーでないと見れないと言ってみたり、写真をアートだと規定するところから始めてみたり、僕には全くそういう感覚はない。そんな風に思い始めたら、僕は写真なんて撮らなくなるだろう。
僕は自分自身と自分の写真の中にある力だけを見つづけて、そしてそれを直に届けていくというシンプルな行為にだけ忠実に生きていきたいと思う。
2004.03.08 (Mon) メールマガジン
春から、メールマガジンを始めようと思っています。
各週で1作品。僕なりにその写真を通して発見したことも少し言葉にしてみたいとも思っています。
例えば1年に1回、7日間の写真展を開催するとして。写真を通して僕が誰かとシェアしあえる時間はあまりにも短すぎるし、途切れすぎていると感じています。 メールマガジンは言って見れば、各週届く、「絵葉書」のようなもの。
日々の時間の中で、 写真という媒介を通し話をすることが出来れば、と思っています。 詳しくは後日またお知らせします。 どうぞよろしく。