2005.04.28 (Thu)  Sim Redmond Band 『Life Is Water』

今度の5/25にSim Redmond Bandの『Life Is Wate』日本盤発売が決まったそうだ。
嬉しいニュース。

実際、前回の東京公演も本当に素晴らしかったし、ファンの人たちも凄く良い感じだった。
いいグルーブとハーモニーがライブ会場には満ち満ちていたのだ。

その時僕が撮った写真が日本盤のインナーに使われることになった。
もうひとつ嬉しいニュース。



2005.04.26 (Tue)  ビッグ・ママ

土曜日はモーションブルー・ヨコハマというライブハウスで、パリ在住のブラジル人シンガー、カチアのライブを観てきた。彼女と彼女のパートナー、マルセロ達と会うのは去年のクリスマス以来だ。
相変わらずカチアの歌は素晴らしい。今回はマルセロのソロパートもあって、彼の優しさとユーモアが滲み出ていてとても心地よい気分になった。
カチアは宮沢和史(The Boom)が作った歌を2曲唄った。ボサノバのアレンジで唄われる「島唄」。元の楽曲もいいけれど、カチアとマルセロのアレンジもとても素晴らしい。ブラジルと日本、ともに郷愁(サウダージ)を感じる心境には確かに共通のコードがある気がする。そんなことを感じさせてくれる楽曲だった。
彼女と宮沢さんが出会ったきっかけとなったのが、僕がカチアを取材した記事と写真であったということを以前カチアのマネージャーさんから聴いた時、こうした素晴らしい音楽が生まれる現場に少しでも立ち会えたことがなにより嬉しかった。
「子供達は元気?」と後で楽屋裏で話すと、「もうそれが大変なのよ、腕白で。しかも今日はあの子の誕生日の日。どうしてお母さん居ないのって、そりゃもう大変。」
彼女は僕にとってもBig Motherのような人。一緒に居るだけでPEACEな気分になる。
今度は10月にまた来日する予定だそうで、また再会できることが今から本当に楽しみだ。


(Paris, 2003.12.)



(Catia 2nd Album 『La Vie en Rose』 )



2005.04.18 (Mon)  GWの過ごし方


(Zushi, 2005.04.14.)

頑張って1テーマ、写真をまとめます! (この場で「宣言」)



2005.04.16 (Sat)  インタヴュー&写真掲載

作家の池澤夏樹さんへのインタヴューが5月1日発売の『編集会議』(株式会社 宣伝会議刊)に掲載されます。



2005.04.12 (Tue)  八ヶ岳(2)


(kiyosato, 2005.04.09.)

小須田牧場の喫茶室には、古いモノクロームの写真が何枚も飾られている。僕はこれらの写真が見たくて清里に来ると必ずのようにここを訪れる。この写真が今から30数年前に撮られたものであること。それはまだ牧場の敷地でペンションの営業を始めて間もない頃で、馬に乗っているのはペンションの泊り客、馬の手綱を引いている男性は今日も僕の目の前で馬の調教をしているあの人だ、ということを、コーヒーを入れてくれた牧場の小母さんから教えてもらった。当時はまだ背が低かった木立ちの向こうに、くっきりと八ヶ岳が見えている。馬上の女性も、手綱を引く彼もとても若々しく、そして希望に満ちた表情で微笑んでいる。そして今この写真を見ている僕も微笑んでいる。物語は決して消えることはない、それは続いていくのだ。



2005.04.11 (Mon)  八ヶ岳


(Nobeyama Radio Observatory, 2005.04.09.)

週末、清里、野辺山方面に出掛けてきた。こちらへ来る時は立ち寄りたい場所がある。喫茶室の壁に掛けられた古いモノクロームの写真を見たくていつも足を運ぶ小須田牧場、そして野辺山の宇宙電波観測所。どちらもとても好きな場所だ。
穏やかで暖かい週末だったが標高が高いこの土地では桜は見ることが出来ない。しかしその代わり、晴れ渡った春の日のピンク色の夕暮れを背負った八ヶ岳の凛々しい姿を臨むことが出来た。
日曜日は、GallertTraxでマーク・ボズウィックのイベントに参加した。昼過ぎに着いたときはまだ蕾だった桜の花が、彼がアコースティックギターを爪弾きだした夕方前には少しずつ花弁を開かせてほんのりと桃色に染まっていった。 ゆっくりと流れる時間の中で、心地よい春の風が吹き抜けた。



2005.04.05 (Tue)  乗客


(stuck between London and Paris, Eurostar, 2005.03.02)

ドーヴァー海峡トンネルをフランス側に渡ったあたりで、大雪のためユーロスターが1時間近くも立ち往生してしまった。延々と続く平原は真っ白な雪ですっかり覆われてしまった。現実感は少しずつ薄れていく。それにともない乗り合わせた見知らぬ乗客への親近感が少しずつ増えていく。奇妙な反比例。

© 2005 Washio Kazuhiko



2005.04.04 (Mon)  日米文化交流

日曜日、横須賀ベースで開かれた「第12回日米親善さくら祭り」に、最近うちの近くに引越してきた後輩の沢田君と一緒に出掛けた。そこで僕らはなかなか普段では見れないレアな風景、なかなか出来そうで出来ない文化交流をしてきたのだった。

お昼過ぎ、横須賀の三笠公園に着くと既に相当の人が詰め掛けていた。ゲートの持ち物検査は意外にゆるく、あっさりと中に入れた。すると直ぐに、「クリスティーナ・アギレラ」や「レニー・クラヴィッツ」なんかのベタな選曲を大音量で流すこれまたベタな女性DJが出迎えてくれた。
そのすぐ隣は、ニューオリンズ風の屋台、すぐ隣はマクドナルド。そしてその先は、ピザ屋、ホットドッグ屋、ポテトチップスや何だかカラフルな色の飲料を販売している屋台などがメインの通りにずっと向こうまで続いていて、その1軒1軒の前には沢山の人たちが長い列になって並んでいた。
「さくら祭り」ということで、確かにその通り沿いには桜の樹々が植えられているのだが、残念ながら少し開花のタイミングと合わなかった。「クリスティーナ・アギレラ」が響き渡る中、花をつけていない桜の下には、ピザやマックやホットドッグに齧り付く多くの日本人が延々に続いていた。桜の木の下に備え付けられた大きなゴミ箱の周りには、黒人のスポーツ選手のイラストがプリントされたマックやペプシの袋や、ピザの空き箱やらがゴミ箱よりも大きな山を築いていたのだった。

一番奥にあるフットボールグラウンドには仮設ステージが設けられ、強い風に赤黒い土煙を舞い上げる中、米軍の兵士達のディスコバンドや日本の自衛隊員の和太鼓のパフォーマンスが繰り広げられていた。陽気なのりでくねくねと唄う米兵達のディスコミュージックに対し、武山駐屯地の自衛官達のびしっと揃った緊張感ある和太鼓の演奏が妙に対照的だった。進行を効率的に進めるためかステージまでも丁寧に2つ用意されており、交互に出演したそれらのバンドはどちらもセッション」って発想からはかなり遠いものがあった。

内心、米軍兵と会話をする機会があったら面白いかなと思っていたし、実際に僕が住む逗子には長年、池子問題もあたったりして、彼らの生活には否応なく関心を向けざるを得ない環境にいる。否定や無関心ではなく、理解のきっかけとして密かに今日のことを考えていたのだが、そのような期待はあまり持てない雰囲気だった。彼らは完全に基地施設のガード役に徹していて、あくまでも向こうとこちらはきっちりと線が引かれている。1箇所だけ装甲車をバックに日本人の観光客と一緒に写真撮影会を行っているところ以外、残念ながら「親善」の機会はなかった。 
但し、米兵との「親善」に積極的な一部の女性達グループもいたので、彼女達にとっては年に数回のこうした機会はとても嬉しいものになっているのだろう。

とまあ、こうしたなかなかレアな風景を、僕らは生まれて初めて飲む「テキサスビール」(これは僕らが思っているビールという飲み物とは全く異質な飲料だった。沢田君は原料は「藁ではないか」といっていた)を片手に面白く眺めて過ごし、夕方少し前に、手土産に大きなピザの箱を「寿司おり」のようにぶら提げた人並みに押されながら、基地のゲートへ出て、無事日本に戻ったのだった。 その時、「ピザおり」やジャンクフードのお土産を一杯抱えた人たちを見ながら、僕らにはこの「日米親善さくら祭り」の目的が理解された。

「食」=「文化」、それがテーマなのだ。
食は文化を理解する一番早くて確実な手段だ。何せ「食」は絵画や写真などと違って、見て、味わって、消化することが出来る、とても直接的な文化理解の手段だ。
さきほど僕らが目撃した風景は、その意味でまさにアメリカなのだ。

「なるほど、そうだったのか。それがこの祭りの真意なんだよ。その意味ではよく出来た文化理解の場だな。俺もよく分かったぞ。」
僕らはそう話しながら横須賀の町中まで歩いた。
しかし残念ながらますます僕らのアメリカ旅行計画は遠のくのだった。



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