鷲尾和彦

Incheon Asia Maritime Media Festival 2019

 
数年ぶりの韓国で気づいたこと。
地元の人たちが集う安くて美味い個人経営の食堂がたくさんあること。本が好きな店主とゆっくり本を読める空間(カフェ、喫茶店)も結構あること。
翻訳アプリが良く使えたおかげで、市場で働いている人やカフェのご主人、大学生たち、漁港で釣りをする青年などと話せたのだけど、多くの人から「日本から来にくくなっていませんか」と随分気遣いされてしまったこと。愉快で豪快な父親が突っ走る姿に、「やれやれ」と笑いながら、親父を支える奥さんとしっかりものの息子がいたこと(正直、感動したこと。これはフェスティバル総監督のご家族のことだけど)。そして日本の大学にも留学していたその息子さんから「こういう家族の姿って日本とちょっと違いますね。日本の父親は家族や子供に気を使い過ぎかもしれませんね」と言われたこと(ちょっと反省したこと)。
もちろん「政策」に対する異議があること。そして、それは政策に対する批評なんですとちゃんと話をしてくれたこと。韓国の航空会社が日本行きの便を大幅に減らしているが、これは現在の政治的状況のためではなく、そもそも経営の課題があったためだと聞いたこと(なんだか報道とずいぶん話が違うなと気づいたこと)。
日本に行きたいという若者たちに会ったこと。敬語をしっかり使って話す若者たちと大人たちがいること。韓国では今若者の失業率が高いと主催者の方からお伺いしたこと。でも若者たちの笑顔がよかったこと。またこの街に戻ってきたいって思ったこと。この街からたくさんのことを学んだって思ったこと。
 
Culture City of East Asia 2019 Incheon, Photography and Film Festival
Incheon Asia Maritime Media Festival
 (8/27 – 9/15, 2019)