鷲尾和彦

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嗅覚は、生きることと極めて強く結びついている。離れたところからでも、私たちは「におい」を嗅ぐことで、生きるための糧を見つけだし、時には危険を察知しようとする。生まれたばかりでまだ目の見えない野生動物の赤ん坊が、母親を見つけだし母乳を飲むことができるのも、嗅覚が備わっているからだ。
「におい」を国語辞典でひくと、「香り、臭い」だけでなく、趣き、情趣、余情、あるいは、鮮やかに美しい色合いという意味もあるという。直接的に嗅覚を刺激する匂い物質だけでなく、遠くからもほのかに漂い人の心を誘う感覚や感性をも含んでいる。それらもやはり生きていくためには欠かせない「におい」なのだと思う。現代ほど「視覚」情報に溢れている時代はないかもしれない。その中で、目の前で「見えている」ことだけでなく、微かに「におい」として存在しているものを嗅ぎ分けることが出来る感性を持っていたいと思う。


Commission work for private collection.
All photos was taken in Yamanashi, Japan. August, 2016.

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