2004.07.25 (Sun)  

ついに、愛車YAMAHA SR400を手離すことを決意。
正直、未だに未練惜しいのだけど、 あまり「モノ」に執着してもしょうがない。
「兄貴、この夏休みはバイクで旅に出たいんです。」と、
旅好きな後輩・藤島君が声をかけてきたというのも 何かの巡り合わせ。
まあこの際、もっと身軽になっていくのもいいかもな。



2004.07.14 (Wed)  

今日の1枚。
富士山麓にて。



2004.07.09 (Fri)  New URL

7月中を目標に、このWebサイトのリニューアルを考えていることは、何度もこの日記に記してきましたが、昨日、新しいURLを取得しました。
移行はまだですが、先に新しいURLをお伝えしておきたいと思います。

washiokazuhiko.jp

写真ももっともっと充実していきます。
移行のタイミングはまたお伝えしたいと思います。
乞うご期待!!



2004.07.08 (Thu)  

梅雨は来るのか、来ないのか。
ここのところ暑い日々が続いていますね。

「鷲尾さん、真っ黒ですね。さっそく海ですか?」

と声をかけられたが、それは全然海水浴などではなく、先週末日曜日に、家の近くをカメラを掛けて歩き回っていたせい。 
ぷらっと散歩のつもりが、カメラを持って歩き出すとあっという間に炎天下4時間ほど延々と歩き続け、しっかり「土方焼け」。 
海開きの時に、こうして黒くなるのも写真家冥利という奴かな。



2004.07.07 (Wed)  

朝、飯沢耕太郎さんの著書『眼から眼へ〜写真展を歩く2001〜2003』を購入。
深夜帰宅する地下鉄の中で読み終える。 最近はほぼ1週間に1〜2冊のペース。

夕方から目黒アジアンカルチャーオーガナイズにて新しいWebサイトのデザインについてのミーティング。
シンプルにすればするほど、良くなる。
今の時代は足し算より引き算だなあ、とつくづく思う。

先日撮影したJBのポートレートを本人にプレゼント。
(インクジェットで御免ね、愛すべき我がWebサイトデザイナー!)
Webデザインをお願いしている身分で、調子に乗って「ブックもデザインしてよ」とお願い。
誰かにどんどん壊してもらって、自分では気付かない新しい発見をどんどんすること。
Webサイトが出来たら、記念に1冊つくろう、と思う。

ギリシア帰りの倉島さんから、お守りを貰う。
沖縄のガラス細工みたいでとても綺麗。
でもギリシアの海の方が青くて深いよね。
合わせて、現在開催中の蜷川実花さんの写真展の招待状まで頂く。
本当に感謝、感謝、感謝です。



2004.07.06 (Tue)  Nick Drake

突然の広島行き。 日帰りでの移動はきつい。
羽田発、ANA675便。 羽田空港の書店で買った『ROCKIN'ONを機内で読む。
特集は映画『LIVE FOREVER』の公開に合わせてブリット・ポップ。 OASISを最初に聞いた瞬間はよく覚えている。 金曜日の夜恵比寿MILKでDJをやった帰り、曇り空に包まれた明け方、 駒沢通り、祐天寺駅方面へ入る信号待ち。 あれから10年。信じられない。

それにしても、 ずっと隣のビジネスマンが貧乏ゆすり。 飛行機が怖いのかも。ならしょうがない。僕も好きじゃない。

 『ROCKIN'ON』の中に、坂本麻里子さんが書かれた Nick Drakeについてのコラムがあった。 彼が死んで今年で没後30年目、先月にはHMVの店頭に 未発表曲等を詰め込んだ新しいアルバムが並んでいたのを 覚えている。 NYのSt.MarksPlaceにある中古レコード屋で、僕は 彼が生前に残した僅かな数のオリジナルアルバムを まとめたボックスセットを30$で買い求めたことがあった。 以来、決してDJではかけることもなかったそのアルバムは、 友人やガールフレンドにプレゼントするカセットテープに 収める以外は、ずっと一人で聞いていただけだった。
 
  坂本さんのNick Drakeについてのコラムは最後に 「青春が終わる瞬間」について記されて、そして終わった。
不意の終わりに、なんだか宙ぶらりんに空の上に放り出された ような気分になった。
ビジネスマンで満席の675便は夏空というにはまだ少し早い 初夏の雲の中を飛んでいる。
飛行機と隣の席からの振動で揺れながら、 僕はその文章の余韻の中で、ふと僕の場合は、と考えてみる。



2004.07.03 (Sat)  Kevin Westenberg

金曜日、Kevin Westenbergのワークショップに参加した。 彼はロンドン在住の写真家で、僕にとって以前から親しみを感じていた写真家の一人だった。 それは僕がカメラを手にするずっと前、ロックバンドのギタリストをしていた頃に好んで聞いていたアルバムジャケットの多くを彼が撮影していたからだ。だから正確には写真家Kevin Westenbergの存在よりも、彼の写真そのものに親しんできたということになる。

 例えば、U2、James、Verve、Richard Ashcroft、Janes'Addiction、Soundgarden、Lloyd Cole、Pixes(!)。
Jamesの『Laid』というアルバム僕はを何度も繰り返し聞きながら「こんな深みを持った曲を書き、演奏が出来るようになるにはどうしたらいいのだろう」といつも思っていた。そのジャケットもKevinが撮影していた。 最近では、彼はDovesやColdplayのジャケットも手掛けているけど、どちらも最近UKから出てきたバンドの中では本当に僕のフェイバリットだったりする。(Kevinはワークショップの最中にColdplayのことを「U2の再来」といっていたけど、僕は彼らのライブを見たときは、むしろEcho&Bunnymenの再来ように思えた。彼が撮影したColdplay の『Clocks』はBunnymenの『Echo&Bunnymen』というアルバムジャケットにそっくりだったりする。)

  もう一人、Anton Corbijnというやはりロックアーティストの写真を多く手掛けている写真家がいるけれど、僕はこの2人の写真を通じて〜つまり判りやすい話が〜ロックミュージックを入り口にして写真の世界に入っていった。改めてこのワークショップに応募するとき、僕はそんな自分のルーツを思い出した。(実際に僕が最初に購入した写真集はAnton Corbijnの小さな作品集だった。Antonと比べるとKevinの写真は繊細でスタイリッシュ、その分軽やかな感じがする。二人ともU2を手掛けているけれど、最近のU2がKevingとの仕事が多いのは、その辺の感覚を鋭く嗅ぎ分けるU2らしい判断なのかもしれない。)

今回のワークショップは事前に『No Fear』というテーマが参加者に伝えられていて、参加者はこの『No Fear』というテーマに従って撮 影を行い、セレクトしたプリント数点を持参することが宿題となっていた。当日はKevinの作品をプロジェクターで映し出しながらの作品 解説、その後各人が撮影してきた『No Fear』な作品の講評、そして際にモデルを起用した撮影会とその講評会という盛り沢山の内容だっ た。
『NoFear』というテーマを与えられたとき、僕が決めたのは、 ①身近な「未知」。 ②対象を「克服」するではなく、対象と「シェア」すること。 ③そしてあくまでも「シェア」したいと思う人を 撮影すること。の3点だった。そして、僕は「Workers」をテーマに、東京の路上で働いている様々な職業の人たちのポートレートを、テ ーマが与えられてからの当日までの1週間、現像とプリントする時間を除いて3日半で、15人撮影した。

  作品の講評会の時に、Kevinはそこから4人のポートレートを選んだ。新宿のゴールデン街で撮影したラーメン屋、銀座の街頭で『Big Issue Magazine』を売っているホームレス、同じく銀座の街頭で看板を持って立っていたABCマートのスタッフ、新宿のゲームセンタ ーで働くアルバイト店員。彼が選んだ写真は、コンポジションも背景やディテールがスマートに成立しているもの、かつ、対象となる人 たちの表情が見るものにストレートに届く強さを持ったものであった。その意味でとても「真っ当な」写真を選ばれた気がした。
  それは、とてもシンプルな発想だったし、そのシンプルさが写真においては重要であることを、僕は改めて学んだ。 撮る側と撮られる側の間にある閉じた物語に頼らないこと、撮る側の後ろに居る観察者(オーディエンス)と撮られる対象との開けた関 係性において成立するのが写真であるということ。そのベーシックな約束事の上で、そこから最大限対象の持つ魅力を捉えきること。 シンプルであるということは、その言葉そのものが持つ簡単・粗野という意味とはむしろ全く逆で、むしろ非常に繊細な感覚の上で成立 しているものだ、ということ。「シンプルで強い」写真を撮るとは、それだけ撮影者の人間そのものが試されているのだ。自分自身をどれだけ壊せるのか。『No Fear』とは対象に向かう姿勢だけを指すのではないのだ、と思った。

  1日限りのワークショップが終った後で、僕は『ACROSS』のポートフォリオを彼に見せた。その時、彼が僕に話してくれたことは書 かないけれど、僕にとってはその日の2つ目のワークショップになった。 帰り際、彼は僕に「Keep On Good Job。」と言った。
  「怖れずに自分を壊しながら、続けていくこと」 僕には彼の言葉がそう聞こえた。



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